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  • バンドウーマンな彼女との恋愛。

    学生時代に、バンドのボーカルをやってる女性と付き合っていた。
    別れはすぐに訪れたものの、僕にとっては貴重な経験だった。

    そんな、どうでもいい恋愛話。

    きっかけは音楽

    付き合うきっかけとなったのは、もちろん音楽だった。
    彼女は、ボーカルであり、ギターも弾く。
    僕も、趣味程度ではあるがギターを弾く。

    僕は様々なジャンルを聴くが、洋楽の話が合ったのは、自動車学校の教官と大学の教授と、この彼女だけだった。

    そんなこともあり、いつの間にか、恋愛関係に。
    一緒に居て楽しく、明るい彼女は、とても魅力的だった。

    自分とは違うタイプの彼女

    僕と彼女は、性格がまるで違った。

    僕はギターを弾くと言っても、家で友達や従兄弟と弾くだけ。
    完全なるインドアだ。

    彼女はというと、僕とは全く真逆。
    いわゆる、陽キャ。
    こういうタイプの女性と友達になることはよくあったが、付き合うのは初めてだった。

    人との繋がりが広く、多くの人を紹介してくれた。
    「バイトの先輩が焼肉奢ってくれるから行こう」なんて誘ってくれたり。
    結局、焼き肉を奢ってもらう前に別れてしまうのだが。

    自分とは違うタイプの人と付き合うのは、良い刺激になる。
    その分、苦痛となることも多々あった。

    苦痛の路上ライブ

    何かのさらっと触れた気がするが、苦痛なことがひとつあった。
    彼女のバンド仲間の、路上ライブを見に行くことだ。
    繋がりが広いから、その回数も多い。

    知りもしない他人の下手な歌とギターを聴く。
    そして、春先で寒い。
    僕は、寒さにめっぽう弱い。
    もう苦痛でしかない。

    あまりにも寒く、退屈だったために、近くのコンビニに逃げ込んだこともあった。
    僕は、このコンビニを見かけるたびに、当時のことを思い出す。

    そんな退屈そうな僕に、一人の女が話しかけてきたことがあった。
    「最近、付き合い始めたんでしょ?ウケるー」と、言われたのを今でも思えている。
    何にウケているのか僕には理解できないが、この女は一人でウケていた。

    別れは彼女の嘘

    別れは付き合ってから数週間で訪れた。
    彼女のついた、それなりに大きな嘘に僕が切れたからだ。

    「この程度の人間だったのか」と思い、すぐに別れを決意した。

    これだけ趣味が合うのなら、友達でもよかったかと思ったが。
    今の僕であれば、絶対に関わりたくないタイプの人間。
    人間性を疑うレベルのことを隠すための嘘だった。

    最後に

    長く付き合っていれば、僕の人生は少しばかり変わっていたように思う。
    そんな元彼女。

    余談ではあるけど、女性でバンドやってる人でも、バンドマンだよね。
    タイトつのバンドウーマンなんていうのは、おかしいかな。
    面白いから、そのままにしておこう。